トマトの育て方

【要注意】トマトの茎が細い理由と対策!放置すると収量激減!?

細いトマトの茎

トマト栽培をしていると、「なんだかトマトの茎が細い」「どれくらいの太さがいいのだろう」といった悩みを抱えることがあると思います。

本記事では上記のような悩みを解決できるように、次の内容についてまとめました。

【記事の内容】
  • トマトの茎の標準的な太さ
  • トマトの茎が細くなったときの影響
  • トマトの茎が細くなる原因と対策
  • 茎が細くなったときに使うべきおすすめの肥料

正直、茎が細いようなトマトの樹では、収穫できる期間が短くなって、収穫量が全然確保できません。

茎が細いかもしれないと思っても、本記事を読めば、茎を太くして収穫量を激増させることも可能になります。

トマトの茎の標準的な太さ

理想のトマトの茎

トマトの理想の茎の太さ

トマトの茎がなんだか細いと思ったら、まずはトマトを誘引している支柱の太さと比べてみると良いでしょう。

トマトが順調に生育しているときは、上の写真のように、茎の太さが支柱より少し細い程度になります。

支柱よりもかなり細く、鉛筆くらいの太さになっているのであれば、茎が細いと判断してください。

ポイント

トマトは、3段目が開花する頃までは生育が安定せず、茎も成長している段階です。

茎が細いのか太いのか比べてみる時は、3段目の蕾が大きくなってきてからにしましょう。

反対に、支柱よりも太くなってしまっている場合には、下記の記事を参考にして、茎の太さを落ち着かせるようにしましょう。

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トマトの茎が細くなるとどんな影響があるのか

細いトマトの茎

トマトの茎が、前章で紹介した標準的な太さより細くなっていると、トマトに様々な悪影響が出てきます。

トマトの茎が細くなることで起こる悪影響は下記の通りです。

【トマトの茎が細くなると】
  • 果実が付きにくくなる
  • 果実が肥大しにくくなる
  • 成長が止まってしまう

トマトの茎が細くなるということは、言わば「生育が悪い状態」です。

生育が悪ければ、果実を付けて大きくするためのエネルギーが不足してしまうので、大きなトマトをたくさん収穫することができなくなってしまいます。

また、極端に茎が細くなると、「芯止まり」という症状が出てトマトの成長が止まってしまうことも。

➡芯止まりについては、下記の記事で詳しく解説されています。

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トマトの茎が細くなると、これだけの悪影響があるのですから、細く弱々しく育てるのは避けたいですよね。

次の章からは、トマトの茎が細くなってしまう原因と、細くなった時の対策について解説しています。トマトを元気良く育てるために読み進めてみてください。

トマトの茎が細くなる原因

細いトマトの茎

トマトの茎が細くなってしまう原因は、下記の通りです。

【トマトの茎が細くなる原因】
  • 水と肥料の不足
  • 根の張りが悪い
  • 日照不足
  • 着果数が多すぎる

1つずつ順に解説していきます。

茎が細い原因① 水と肥料の不足

トマトの茎が細くなっているときは、栄養が足らずに樹が痩せている状態と言えます。

樹が痩せているということは、そもそもの水や栄養が足りていない可能性があるでしょう。

トマトは土の中にある肥料成分を、水と一緒に吸い上げるので、水か肥料のどちらか片方が不足していると樹が痩せて茎が細くなりやすくなります。

茎が細い原因② 根の張りが悪い

土の中に十分な水と肥料があったとしても、吸い上げる根が上手く張れていないと、結局は栄養不足で茎が細くなってしまいます。

水も肥料もあげているのに茎が細くなるという場合は、根の働きに問題があるのかもしれません。

茎が細い原因③ 日照不足

トマトは非常に多くの日照を必要とする植物であり、光合成によって成長に必要な養分を創り出します。

水と肥料を十分に与え、根もしっかり張れている場合でも、日照が不足していればひょろひょろとした細い茎になってしまうのです。

朝や夕方にすぐ影がかかるところで育てている場合は、日照不足が原因で茎が細くなっている可能性があります。

茎が細い原因④ 着果数が多すぎる

上記の原因が当てはまらないのであれば、トマトの樹になっている果実の数が多すぎて、樹に負担がかかりすぎている可能性も。

特に大きな果実が実る大玉トマトでは、着果数が多くなると、すぐに樹が弱って茎が細くなってしまいます。

ミニトマトや中玉トマトでは着果数が多くても問題になりにくいのですが、大玉トマトは1房に4果を超える果実が付いていると、樹への負担が大きくなってしまうのです。

トマトの茎が細くなったときの対策

前の章で解説してきたような原因が重なり、トマトの茎が細くなってしまった場合には、下記のような対策を施して茎を太くしてあげましょう。

【トマトの茎が細くなったら】
  • 適度に水を与えて追肥をする
  • 日当たりの良い場所で育てる
  • 摘果をする

茎が細いときの対策① 適度に水を与えて追肥をする

トマトの茎が細く、なんだか元気が無いように見えたら、まずは毎日十分な水を与え、追肥(肥料を与えること)を始めてみましょう。

肥料だけを与えても、水が足りていなければ、トマトの根が肥料成分を吸い上げることができないので、水と肥料をバランスよく与えることが重要です。

どんな肥料を与えればいいのかは、本記事で後述しているので、使用する肥料に悩む方は読み進めて参考にしてみてください。

茎が細いときの対策② 日当たりの良い場所で育てる

時間帯によって影がかかってしまう場所で育てている場合は、日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。

プランターで育てているのであれば、移動させることが可能なはずなので、1日中日が当たる場所に移してみてください。

日当たりの悪い畑で育てている場合は移動させることができないので、次回トマトを植えるときに、植える場所を選び直してみましょう。

水と肥料を不足なく与えて、日当たりの良い場所で育てれば、根も元気よく伸びて、茎が細くなるのを防ぐことができますよ。

茎が細いときの対策③ 摘果をする

ミニトマトと中玉トマトは、摘果で果数を減らす必要性は低いですが、大玉トマトは必ず摘果で樹への負担を減らしてあげなければなりません。

1~3段の低段のうちは1房に3果以下、4段目以降は4果程度にしておくと、樹への負担が軽くなって茎が細くなりにくくなります。

摘果の方法は下記の記事に詳しくまとめられているので、参考にしながら作業をしてみてください。

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ミニトマトと中玉トマトでも、茎が細いと感じたら摘果をすることをおすすめします。

トマトの茎が細くなったらこれ!【おすすめの肥料】

前章で紹介した対策に、「適度な水を与えて追肥する」とありましたが、どんな肥料を使えばいいのか迷ってしまう方もいると思います。

そんなときは、『カルシウム入り野菜の肥料』という商品が非常におすすめです。

 この肥料には、トマトに必要な「窒素・リン酸・カリウム」の3大肥料成分がバランスよく含まれていて、茎を太くするだけでなく、実の付きも良くしてくれます。

また、堆肥も含まれているので、何度も続けて使用することで、土の質がだんだんと良くなってくるのです。

さらに、トマト栽培で問題なりやすい「尻腐れ果」の発生を抑制する、カルシウムも配合されていて、トマトには持ってこいの肥料になっています。

➡尻腐れ果についての詳しい解説は、下記の記事にまとめられています。

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『カルシウム入り野菜の肥料』は、トマトのために作られたような肥料なので、茎が細くなった時にこれを使えば、間違いなく生育が良くなるでしょう。

トマト農家の僕が使っている生産者用の肥料にも成分が似ているので、プロの農家のトマトに近づけたい方は一度使ってみることをおすすめします。

トマトのプランター栽培は特に茎が細くなりやすい

実は、トマトはプランターで育てたときに、特に茎が細くなりやすい傾向にあります。

トマトのプランター栽培で茎が細くなりやすい理由は下記の通りです。

【プランター栽培で茎が細くなる理由】
  • 畑よりも土の量が少なく、根張りが制限される
  • 畑よりも土の量が少なく、水と肥料を蓄えておけない(不足しやすい)

プランターでなるべくトマトの茎を細くさせずに育てるには、できるだけ大きなプランターを用意して、土の量を増やすことが重要になります。

あとは、畑で育てる場合よりも、早く水と肥料が切れて不足しやすいので、こまめな水やりと早めの追肥を心掛けるようにしましょう。

プランターでトマトを育てる方法については下記の記事に詳しくまとめられているので、プランター栽培の参考にしてみてください。

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まとめ【トマトの茎が細いときは栽培管理を見直そう】

トマトの茎

トマトの茎が細くなるのは、栄養不足や樹への高負担によって、生育が悪くなっているサインです。

だんだんとトマトの茎が細くなっているのであれば、水と肥料は足りているか、果実は付きすぎていないかなど、栽培管理が上手くできているか見直してみましょう。

植えてから一度も肥料を与えていなかったら追肥をしてみたり、果実が付きすぎていたら摘果してみたり、樹の様子に合わせて対策ができるのがベストですね。

トマトの茎が細く、栽培管理の見直しと対策をする際には、本記事の内容を参考にしながら実践してみてください。

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