トマト栽培におすすめの肥料を探し求めて、本記事をクリックしたあなたはラッキーです!
本記事は、様々な肥料を使うトマト農家の僕が、家庭菜園にもおすすめできる使いやすいトマトの肥料を選定して紹介しています。
ただ紹介しているだけでなく、「なぜこの肥料がおすすめなのか」についても解説しているので、納得しながら読み進めることができるでしょう。
トマトにどんな肥料を選んだらいいのか全く分からない方でも分かりやすいようにまとめたので、ぜひ読み進めて肥料を選んでみてくださいね。
トマトの肥料は緩効性と即効性を使い分けるのがおすすめ
トマト栽培に使う肥料は、ゆっくり長く効く緩効性の肥料と、比較的効果は短くて早く効く即効性の肥料の2種類に大きく分けられます。
基本的に、トマトを植える前に土に入れておく元肥には緩効性の肥料を、元気が無くなってきたときの追肥には即効性の肥料が効果的です。
トマトは栽培初期に即効性の肥料を使って肥料が一気に効きすぎると、樹が育ちすぎて実がならない「樹ボケ」という状態になってしまいます。
反対に、栽培の中盤以降は樹の勢いが落ちやすく、緩効性の肥料では樹勢の維持が追い付かないため、即効性の肥料で追肥をする必要があるのです。
上記のように、トマト栽培では即効性と緩効性の肥料を使い分ける必要があるので、あらかじめ2種類の肥料を購入して準備しておくといいですね。
トマト栽培に最適な肥料の選び方
トマト栽培におすすめの肥料を紹介していきたいところですが、トマト農家の僕が肥料を選ぶ際に意識している、肥料を選ぶ3つのポイントを先に解説します。
自分で肥料を選ぶ際に役立つので、本記事のおすすめ以外の肥料も自分で選ぶことができるようになりますよ。
後に紹介するトマト栽培におすすめの肥料も、次から解説する肥料の選び方を元に選定してみました。
肥料の選び方①「N・P・K」がバランスよく含まれている
「N・P・K」とは、肥料の3要素という、植物が大量に必要とする3つの栄養素の元素記号をとったもののことを言います。
Nは窒素、Pはリン酸、Kはカリウムのことを指し、トマトはこの3要素のバランスが取れた肥料を使う必要があるのです。
肥料のパッケージにはこの3つの成分がN・P・Kの順番で「〇ー〇ー〇」と、パーセントで表記されており、全ての成分が大差なく入っていれば問題ありません。
肥料の選び方②カルシウムとマグネシウムが配合されている
トマトが良好な生育をするためには、窒素・リン酸・カリウムだけでなく、様々な栄養素を必要とします。
その中でも窒素・リン酸・カリウム以外に比較的多く必要とするのが、カルシウム、マグネシウム、硫黄の3つの栄養素です。
トマトは特にカルシウムとマグネシウムの欠乏による生理障害がよく見られるので、カルシウムとマグネシウムが配合されている肥料を使うと良いでしょう。
家庭菜園でのトマト栽培でよく見られる「尻腐れ」の症状も、カルシウムを与えることで発生を抑えることができます。
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肥料の選び方③微量要素が配合されている
トマトの生育には、上記の多く必要とする栄養素以外にも、微量要素と呼ばれる栄養素も不可欠です。
微量要素はトマトなどの植物に少量だけ必要となる栄養素を指し、「ホウ素・モリブデン・亜鉛・マンガン・銅・鉄」がそれにあたります。
微量要素が含まれていない肥料を使ってもトマトは生育しますが、「微量要素配合」などと記載されている肥料を使った方が元気よく生育します。
トマトの場合はホウ素の欠乏症状が見られやすいため、僕はホウ素が入った肥料を定期的に追肥していますね。
トマト栽培におすすめの肥料【緩効性】
いよいよトマト栽培におすすめの肥料を紹介していきますが、緩効性と即効性の肥料で分けて紹介していきます。
先に紹介するトマト栽培におすすめの肥料は、ゆっくりと長く効き目が続く緩効性の肥料です。
緩効性の肥料は、主にトマトを植える前の元肥に使ったり、即効性の肥料の追肥だけでは足りない場合に併用して使ったりします。
緩効性の肥料の中でも、トマト栽培にピッタリな2種類の肥料の特徴を解説しながら紹介するので、見比べて選んでみてください。
緩効性のおすすめ肥料①トマトの肥料
最初に紹介するのが、その名の通りトマト栽培のために作られた「トマトの肥料」です。
トマトが大量に必要とする栄養素、窒素・リン酸・カリウムが8%ずつバランスよく配合され、カルシウムや微量要素も含まれています。
これひとつあればトマトが必要とする栄養素をほとんど補うことができ、トマト栽培初心者の方にまず使ってほしい肥料です。
約30日間は効果が続くので、この肥料を追肥に使う場合は1ヶ月に1度を目安に追肥しましょう。
緩効性のおすすめ肥料②トマト・なす・きゅうりの肥料
2つ目に紹介するのが、これまたトマトやなす、きゅうりなどの果菜類を育てるための肥料「トマト・なす・きゅうりの肥料」です。
こちらは1つ前で紹介した「トマトの肥料」よりも、花や実の質を上げる効果があるリン酸が多めに含まれています。
トマトにリン酸を十分に与えると、実がつきやすくなったり、大きく肥大しやすくなったりするのです。
この肥料のは60日間という長期間じわじわと効果が続くため、元肥として使うのであればトマトにとって最適な肥料と言えるでしょう。
トマト栽培におすすめの肥料【即効性】
続いて、短期間で早く効果がでる即効性の肥料でおすすめの商品を2つ紹介します。
即効性の肥料は、トマトの元気が無くてすぐにでも追肥で盛り返したい時や、肥料の効果を長引かせたくない時に使うのが効果的です。
即効性の肥料は主に、水やりの時に水に混ぜて使う液体肥料なので、記載されている薄める倍率に気を付けて使用しましょう。
即効性のおすすめ肥料①住友液肥2号
最初に紹介する即効性の肥料「住友液肥2号」は、プロのトマト農家でもよく使われている液体肥料です。
住友液肥2号の成分には、トマトに最低限必要な栄養素である、窒素・リン酸・カリウムの3要素しか含まれておらず、微量要素は入っていません。
ですが、トマトの樹勢を回復しやすいバランスで配合されており、トマトの元気がないときに勢い付けるには非常に効果的な肥料なのです。
トマトが弱ってきたときには住友液肥2号を使い、勢いがついてきたらカルシウムやマグネシウム、微量要素などが含まれている肥料に変えると良いでしょう。
即効性のおすすめ肥料②やさい肥料
2つ目に紹介する即効性の肥料「やさい肥料」は、前に紹介した住友液肥2号とは違い、カルシウムやマグネシウム、さらに微量要素まで含まれています。
トマトの元気が無く、勢いを付けたいときには住友液肥2号の方が効果的ですが、トマトを健康的に育て続けるにはやさい肥料がぴったりです。
住友液肥2号と同じく効き目が早い液体肥料で使いやすく、トマトに不足しがちな栄養素もばっちり補填してくれる非常に優れた肥料になっています。
追肥に使う肥料に迷ったときは、先に紹介したトマトを勢い付ける住友液肥2号と、健康的に生育させてくれるやさい肥料を交互に使うのがおすすめですよ。
肥料はおすすめ商品だけでなく自分でも選んでみよう
本記事でおすすめした肥料は、トマト栽培にピッタリで、とりあえずトマトに使えば間違いのないという肥料ばかりです。
ですが、どんな栽培状況にも僕が紹介したおすすめの肥料が最適の肥料とは限りません。
一番トマトのためになるのは、トマトの生育状況を見極め、トマトが欲しているものが入っている肥料を与えることです。
もちろんトマト栽培に慣れていないうちは肥料選びが難しいはずなので、まずは僕が紹介したおすすめの肥料を使ってみると良いでしょう。
いずれトマト栽培に慣れてきたら、本記事で解説した肥料の選び方を参考に、あなたが育てているトマトに合う肥料を、あなたが選んであげてくださいね。