トマトの育て方 野菜の豆知識

トマトの受粉の仕組みと人工授粉で実をつける方法!

植物は受粉によって種や果実を作って子孫を残していきます。

家庭菜園で人気野菜「トマト」はどのように受粉して果実を実らせているか知っていますか?

トマトの受粉の仕組みを理解することで、よりたくさんの実をつけながら育てることができるようになります。

この記事ではトマトの受粉について次の3つが理解できるようになっています。

  • トマトの受粉の仕組み
  • 人工授粉でトマトを実らせる方法
  • 「受粉」と「授粉」の違い

トマトの受粉の仕組みを知って、たくさんのトマトを収穫したい人は、この記事を読み進めて参考にしてみてください。

トマトの受粉の仕組みとは

受粉は、おしべから出る花粉がめしべに付くことで成立し、種と果実を作ることができます。

では、トマトはどのように受粉して実を付けているのか、受粉の仕組みについて説明していきます。

トマトは自分の花で受粉できる

トマトは一つの花の中におしべとめしべがあり、花粉さえ作ることができれば高確率で受粉することができるようになっています。

このように、「同じ花」または「同じ株」での受粉を「自家受粉」と言います。

トマトはおしべとめしべの距離が近いため、風が吹いて花粉が飛んだり、虫が花粉を集めにきてくれたりすれば受粉して実をつけることができるのです。

もう一つの方法に、「異なる株」で受粉できる「他家受粉」という方法で受粉する植物もあるので、下記の記事で確認してみて下さい。

自家受粉と他家受粉とは?【それぞれの仕組みとメリット・デメリット】

受粉が不要なトマト「単位結果性」

トマトは基本的に受粉しなければ果実が実ることはありませんが、品種改良によって受粉しなくても実が付く「単位結果性」を持つ品種が作られました。

単位結果性を持つ品種は受粉しなくても実が付くので、栽培する時は人工授粉や、ホルモン処理が必要ありません。

そのため、家庭菜園でも育てやすく、トマト農家にとっては労力削減にもなる期待の品種なのです。

ですが、私が「パルト」という単位結果性を持つ品種のトマトを食べた時、味が薄く、「こんなのトマトじゃない」と思いました。

品種や育て方によっても味は変わるので一概には言えませんが、単位結果性のトマトよりも受粉によって実ったトマトの方が美味しいと個人的には考えています。

人工授粉でトマトの実をつける方法

トマトを育てていると自然にはなかなか実が付かないこともあるため、受粉をさせて実を付ける必要があります。

トマト農家では、「マルハナバチ」という蜂を使って受粉させている人もいますが、家庭菜園でわざわざ蜂を飼うのは難しいはずです。

そこで、家庭菜園でも高確率で実をつけることができる「人工授粉」の方法を3つ紹介します。

指で弾いて花粉を飛ばす

1つ目の方法は、1房の花が3花以上開花したタイミングで、指で弾いて花粉を飛ばしてあげる方法です。

指で花を弾いたときによく見ると、粉のようなものが飛んでいくのが分かるはずです。

これが花粉なので、見にくいかもしれませんが花粉が出ているか確認しながらやってみましょう。

トマトの生育状態によっては花粉が出にくい時もあるので、花粉が出ているかの確認は是非やってみてください。

筆で花を触る

2つ目の方法は、書道で使うような筆で花の先をなぞる方法です。

指で弾く方法は、1房1回ゆらすことで花粉が出てその房の花が受粉できますが、筆を使う方法は1花ずつ処理する必要があります。

花の中心に向けて円を描くようにくるくるとなぞると、筆に付いた花粉がめしべに付着します。

1花ずつの処理で時間がかかりますが、家庭菜園のような数株の栽培であれば指で弾くよりも確実に受粉できる方法です。

花粉が出にくい時はトマトトーンを使う

3つ目の方法は、ホルモン剤のトマトトーンを花に吹きかける方法です。

トマトトーンについての詳しい説明は次の記事にまとめられています。

トマトトーンとは?正しい使い方と効果の解説

トマトトーンを使った着果方法は花粉による受粉とは少し違いますが、花粉が出にくい時でも実を付けることができる方法です。

確実に実を付ける必要がある1段目には、トマトトーンの使用をおすすめします。

購入先は、ホームセンターや園芸店などがありますが、Amazonや楽天からもお手軽に購入可能です。

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「受粉」と「授粉」の違い

ここまでトマトの受粉の仕組みと人工授粉させる方法について説明してきましたが、「受粉」「授粉」を使い分けていることに気付きましたか?

実は、変換を間違えているのではなく、正しい使い方をしているのです。

「受粉」の意味は、「自然におしべの花粉がめしべに付くこと」です。

これに対して「授粉」の意味は、「おしべの花粉を人工的にめしべに付けること」となります。

つまり、風や虫によって種ができればそれは「受粉」であり、人が手を加えれば「人工授粉」になるのです。

まとめ【自家受粉するトマトは人工授粉も容易】

トマトは1つの花のみで受粉ができる自家受粉タイプの植物なので、他の株を必要はなく、人工授粉も簡単にすることができます。

人工授粉をしないと実がつかないこともあるので、品種や条件によっては人工授粉が必要な植物でもあるのです。

家庭菜園でトマトを栽培する時は、トマトの受粉の仕組みを理解して、自然にされる「受粉」「人工授粉」を使い分けて育ててみましょう。

トマト栽培にはこの記事以外にも、次のような記事が役に立ちます。

【トマトの実がならない時の対策】

【トマトの脇芽の取り方と取る理由】

【栄養成長と生殖成長のバランスの取り方】

【トマトが赤くならない原因】

 

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