農家が運営するブログ「もこっとおにぎり」へようこそ。
私は以前記事にしたように20歳で就農し、トマト農家になりました。
就農する経緯をまとめた記事はこちらから↓
トマトと真剣に向き合って今年が2年目ですが、今シーズンも終わりに近付いてきました。
たった2年ですが、現在の心境を記事にしてみようと思います。
就農して良かったこと
好きなことができて充実した毎日
農業の専門学校を卒業後すぐに就農しましたが、今まで後悔したことは一度もありませんでした。
むしろ、毎日充実していてこの仕事に対する熱意も増してきたところです。
すぐに家業を継ぐと親に話した時は、一度は勤めて社会勉強をした方が良いとも言われました。
バイトもしたことがなく、一度も人の下で働かずに就農していいのかと悩んだこともありました。
しかし、今となってはこれで正解だったと思っています。
家業を継がなければいけないプレッシャーよりも、農業が好きでトマトが好きで、これを生涯の仕事にしたいと思って自分で決断したことだったからです
農業をしていることで学べないと思ったことは無く、農業をしているからこそ成長できている部分が多くあると感じています。
夏場は数か月の間1日も休めなくとも、毎日トマトの顔を見て変化を感じ、自分が管理したことで収穫ができてお金になっていると思うととてもやりがいがあり、働くことが楽しいと感じられています。
夏場は必死に働いてトマトで稼ぎ、冬は自分へのご褒美だと思って好きなことを思う存分する、私にとっては理想の生活でした。
人との関わりが増えた
農業は畑で一人黙々と仕事をしているイメージがあると思いますが、人との繋がりがとても大切です。
研修会や飲み会が定期的にあり、たくさんの人と話すことで新しい技術や品種の情報を早く得ることができます。
今年のように猛暑日が続くような夏は他の農家でも様々な高温対策を行っています。
その技術を聞いて自分の栽培に取り入れることもできます。
仕事のことだけではなく、同年代の農家仲間ができます。
同じ年代で同じ仕事をしている仲間というのが一番支えになり、いつも助けられています。
農家になってから人との関わりの大切さを改めて実感しています。
悪かったこと
特にありません!!
私はこの仕事を天職のように感じているので、やらなければよかったなど思ったことは一度もありません。
ということでここから先は就農して悪かったことではなく、苦労していることについてです。
就農して苦労していること
過酷な最盛期
トマトがどんなに好きでも最盛期のトマト農家はそれはそれは忙しいものです。
毎日収穫、出荷があるため休めないのは当たり前、朝も5時頃起きて日が暮れるまで作業をする毎日が続きます。
8月、9月が最盛期なので、その期間は遊んでいる時間と体力はほとんどありません。
それでも立派な果実がたくさん収穫できると楽しさが勝りますが。
豊作になるようにトマトのために何をしたら良いか、毎日考えながら仕事をしています。
ただ、人に言われてやることではないので、自分の努力が足りないと仕事に遅れが出てしまうでしょう。
自分の好きなように仕事を進めることができますが、自分がやらないと誰かがやってくれるなんてことはないので責任感を持って仕事に取り組む必要があります。
天候、災害との戦い
トマトで生活していくためには自然と向き合わなければなりません。
ここ数年、だんだんとトマトが作りにくい年になっているように感じます。
私の住む地域は冷涼な気候を生かした夏秋トマトの栽培が盛んなのですが、猛暑日が続く異常気象に悩まされています。
そして、強い勢力で接近してくる台風にも注意が必要です。
毎年違う環境で多収を目指すのは簡単なことではありません。
夏場の稼ぎでその1年、どんな生活になるかが決まるので必死になります。
天候ばかりはどうにもできないので一番苦労するところでもあります。
最後に
農業は好きな人にとっては生きがいになる職業です。
しかし、私の周りには好きになれずに続けている人もいます。
好きになれないとやはり過酷な仕事なようです。
農業に興味のある方、就農する時期を悩んでいる方、本当に農業をやりたいのか良く考えてみてください。
この仕事は嫌々やっていては辛いだけで技術面も伸びていきません。
そんな人を何人も見てきました。
私は農業をとてもやりがいのある素晴らしい職業だと思っています。
自然の中で自由に働くことができる仕事はなかなかありません。
興味があってやる気もあるのならやるべきだと思います。
努力すれば必ず成功する仕事です。
まだ2年を過ぎたばかりの若造の戯言ですが参考になりましたでしょうか。