トマトの病害虫や障害

トマトの茎から出るブツブツの正体とは?【実は不調の合図かも!?】

トマトの栽培中、上の写真のように茎からブツブツと白っぽいものが出てきて、正体が分からず心配していませんか?

本記事では、トマトの茎から出てくるブツブツの正体と、ブツブツが出てくることによるトマトへの影響、そして発生する原因について解説していきます。

茎から出るブツブツは病気ではありませんが、トマトが発している不調の合図かもしれません。

茎のブツブツをそのまま見逃すと、トマトのその後の生育に悪影響が出てくる可能性もあるので、本記事をしっかりと読み込むことをおすすめします。

トマトの茎から出るブツブツの正体は「根」

トマトを栽培していると、茎の表面から白っぽいブツブツとした何かが出てくることがあります。

病気かと思って心配になるかもしれませんが、実は茎から出るブツブツの正体は「根っこ」なんです。

茎から生えてくる根っこは「気根」と呼ばれ、病気ではなくただの根なので他の部位に広がっていくことはありません。

ですが、茎からブツブツと根が生えてくるのは、トマトの生育環境に異常がある合図であることが多いのです。

トマトの茎のブツブツは栄養不足の合図

トマトの茎から出てくるブツブツは気根と呼ばれる根であり、病気の心配はありません。

しかし、トマトの茎から根が生えてくるときは、土の中にある根で十分な水や肥料を吸えていない合図である可能性が高いんです。

土中の根から生育に必要な栄養が吸えずに不足しているため、トマトが空気中の水分も吸おうとして茎から根を出しています。

気根自体に害はありませんが、気根が出ているということは、トマトが生育しにくい状況にいるということ。

何が原因となって栄養が不足し、茎からブツブツと気根が出ているのか、次の章を読み進めると理解できるでしょう。

トマトの茎からブツブツが出る原因と対策

トマトに必要な栄養が不足し、茎からブツブツと気根が出てくる原因は様々です。

下記に、茎からブツブツが出る3つの原因と対策法を挙げているので、何が当てはまっているか確認してみてください。

【茎からブツブツが出る原因】
  • 水と肥料の与える量が少ない
  • 水分過多による根の酸欠
  • 悪天候が続いて光合成で作られる養分が不足している

それぞれの原因と対策を、1つずつ順に詳しく解説していきます。

水と肥料の与える量が少ない

まず初めに、トマトの茎からブツブツと気根が出てきたら、水と肥料を十分に与えられているか確認しましょう。

肥料は水と一緒に吸い上げるので、水と肥料の両方が十分にないと、トマトは栄養不足になってしまいます。

また、肥料だけが多すぎても、根が傷んでしまう原因になるので、水と肥料をバランスよく与えるようにしてみましょう。

トマトの茎が細くひょろひょろと伸びていると、栄養が不足している合図でもあります。

【要注意】トマトの茎が細い理由と対策!放置すると収量激減!?

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水分過多による根の酸欠

水はたっぷりあげて追肥もしているし、栄養は十分に与えているから、茎から気根が出ていても栄養不足ではないだろう、と断定してはいけません。

水をあげすぎたことで根が酸欠を起こし、逆に水を吸えていないという可能性もあるのです。

水を吸えていないということは、肥料も吸えていないので、結果的に栄養不足となってしまいます。

日頃から水の与えすぎには十分注意し、特に大雨が降った後は根が酸欠状態になりやすいため、しばらくは水やりを控えるなどして酸欠を助長させないことが大切です。

悪天候が続いて光合成で作られる養分が不足している

トマトなど植物は、光合成をすることによって養分を創り出しているため、悪天候が続くと養分不足になって茎からブツブツと気根が現れます。

トマトは植物の中でも特に大量の日照を必要とする植物なので、日照不足によって栄養不足になりやすいです。

天候ばかりはどうしようもありませんが、少しでも日当たりの良いとこに植えて、晴れの日に十分光合成が行えるようにしてあげましょう。

梅雨のトマト栽培は茎のブツブツに注意

ここまで解説してきた、トマトの茎からブツブツと気根が出てくる原因は、梅雨時期に当てはまるものが多いと気付きましたか?

  • 水分過多による根の酸欠
  • 悪天候が続いて光合成で作られる養分が不足している

この2点は、梅雨の時期に同時に起こりやすいため、梅雨はトマトの茎からブツブツが出てきやすいのです。

梅雨に生育環境が悪くなって茎から気根が出る前に、下記のことをしておくとトマトが栄養不足になりにくくなります。

  • 簡易的な雨よけハウスを建てる
  • 光合成を促進させる肥料を葉っぱに散布する

簡易的でもいいので雨よけハウスを建てることで、水分過多の酸欠に多少なりにくくなります。

また、光合成を促進させる効果がある肥料を葉面散布すると、日照が少ない時でもトマトが光合成をしやすくなり、茎からが気根が発生しにくくなるでしょう。

簡易的な雨よけハウスと、光合成を促進させる肥料は、下におすすの商品を掲載しておきます。

梅雨時期のトマトの生育環境を整えてあげるために、準備して使ってみてください。

トマトの茎からブツブツが出たら取り除くべきか

トマトの茎から出てきたブツブツは、ここまで解説してきた通り、空気中の水分を吸おうとしているただの根なので取り除く必要はありません。

ですが、接ぎ木苗を植えている場合は少し変わります。

ブツブツとした気根は茎のどこからでも出てくる可能性があり、株元からも生えてくることがあるでしょう。

もし接ぎ木苗の穂木の部分から根が出てきて地面まで伸びてきたら、せっかく病気に強い台木を使っている意味がなくなってしまいます。

病気に弱い穂木からは根を張らせないために、土に近い株元から気根が生えてきた場合のみ手で取り除いておくようにしましょう。

まとめ【トマトの茎からブツブツが出たら生育環境を見直そう】

本記事で解説してきたように、トマトの茎からブツブツと気根が出てくるときは、トマトの栄養が不足し、上手く生育できていない状態です。

ただ茎から根が伸びてきているだけですが、何も対策をしないとなかなか良好にトマトが生育していきません。

トマトの茎から気根が出たら、十分に水と肥料を与えているか、根はしっかりと動いているかなど、生育環境を一度見直してみましょう。

そして何より、トマトの茎からブツブツが出ているかだけでなく、トマトが出すサインを見逃さないような観察力を付けるのが一番ですね。

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