ミニトマトとプチトマトの違いはご存知ですか?
ミニトマトとプチトマトは同じ小さなトマトだと認知している人がほとんどだと思いますが、実はしっかりとした違いがあるのです。
本記事では、ミニトマトとプチトマトの違いや、2つが混同することとなった理由について解説していきます。
本記事を読み進めると、意外と知られていないマイナーな豆知識が身に付きますよ。
ミニトマトとプチトマトの違いは「呼び方」ではない
ミニトマトとプチトマトは、一口サイズの小さなトマトというイメージがあるかと思います。
この2つの違いを聞かれると、単なる「呼び方の違い」と考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、ミニトマトとプチトマトは呼び方が違うだけの同じものではなく、明確な違いがあるのです。
実は、スーパーに並んでいる小さなトマトは「ミニトマト」が正しく、「プチトマト」だと意味が違ってきます。
その理由を次の章から解説していきますね。
ミニトマトとプチトマトの違い
ミニトマトとプチトマトの違いは、単なる呼び方の違いではないと前述しました。
結論から言うと、この2つの違いは、『種類』と『品種名』なんです。
「ん?どういうこと?」って思いますよね。
ミニトマトとプチトマトの違いを理解するためには、まずは下記のトマトの種類について知っておく必要があります。
トマトの種類
- 大玉トマト
- 中玉(ミディ)トマト
- ミニトマト
- マイクロトマト
トマトは大きさによって呼び方が変わり、上記の4種類に分類されます。
大玉トマトが一番大きく、マイクロトマトが一番小さいトマトです。
4つの種類を見てお気付きかとは思いますが、プチトマトはトマトの種類に含まれていません。
「ミニトマト=小さいトマト」ではありますが、「プチトマト=小さいトマト」ではないのです。
プチトマトは品種名
ミニトマトとプチトマトの違いは『種類』と『品種名』と前述しましたが、ここまで読み進めてだんだんとわかってきたのではないでしょうか?
前述したように「ミニトマト=小さいトマト」ですが、プチトマトは「ミニトマトの中のプチトマトという品種」が正解です。
スーパーに並んでいるミニトマトに、「アイコ」や「千果」など品種名が書かれているのを見かけたことはありませんか?
プチトマトとは、「アイコ」や「千果」と同じように、ミニトマトの数ある品種のなかの一つだったのです。
では、なぜミニトマトとプチトマトが混同してしまったのか、気になる方はさらに読み進めてみてください。
プチトマトはミニトマトが流通するきっかけとなった
この2つが混同してしまったのは、プチトマトがミニトマトの人気を呼ぶきっかけとなった品種だったからなんです。
元々昔は、トマトといえば大玉トマトであり、ミニトマトはほとんど流通していませんでした。
しかし、種苗会社の「タキイ種苗」が小さなトマトがなる品種を開発し、プチトマトと名前をつけて売りに出したところ大ヒットしたのです。
これがきっかけで、ミニトマトとプチトマトという品種が広く流通することとなりました。
プチトマトの大ヒット以来、農家や家庭でプチトマトが栽培されることが多くなり、「小さなトマト=プチトマト」と認識されるようになったんですね。
プチトマトはもう食べられない!?
ミニトマトの人気を呼ぶきっかけとなったプチトマトですが、実はもう育てることも食べることもできなくなってしまったのです。
プチトマトのヒットによって、ミニトマトの流通量が増えたことで、さらに食味の良さや栽培のしやすさを重視した品種の開発が進みました。
そして開発されたのが、今ではミニトマトの定番である「アイコ」や「千果」です。
現在流通している品種は、プチトマトよりも美味しくて育てやすい優れた品種であるため、プチトマトは平成19年に販売を終了することとなりました。
今ではプチトマトを食べることはできませんが、現在の美味しいミニトマトの品種が開発されたのは、プチトマトのおかげだったんです。
フルーツトマトにも間違えやすい違いが
ここまで書き進めてきたように、プチトマトはミニトマトと混同されがちですが、フルーツトマトも間違った認識をされていることが多々あります。
本記事で解説してきたように、プチトマトは品種名でしたが、フルーツトマトというトマトの品種はありません。
フルーツトマトとは品種ではなく、糖度の高い甘いトマトのことを言います。
もし、家庭菜園で甘くて美味しいフルーツトマトを育てようと思っても、フルーツトマトという種や苗は無いので注意しましょう。
家庭菜園でもフルーツトマトを育てたいのであれば、下記の記事を参考にして高糖度のトマトを栽培してみてください。
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【必見】トマトを甘く育てる方法!家庭菜園でもできる!
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まとめ【ミニトマトとプチトマトの違いはマイナー】
本記事では、ミニトマトとプチトマトの違いを解説してきましたが、2つの違いはあまり認知されていないマイナーな知識です。
スーパーでもプチトマトと表記して並べていることもありますし、地域によってはプチトマトと呼ぶことが多いところもあります。
ミニトマトとプチトマトは確かに違いがあり、小さなトマトは正しく言えばミニトマトですが、必ず正さなければいけない間違いでもないのです。
プチトマトと言ってもミニトマトのことだと通じる場面が大半なので、本記事の内容は豆知識程度に覚えておくと良いのではないでしょうか。