美味しいトマトの選び方をご存じですか?
私はトマト農家です!
美味しいトマトの見分け方はお任せください!
1つ1つ手に取って「どれが美味しいんだろう」と考えて選んだ結果、外れてしまった・・・といった経験があるかと思います。
この記事を読めばそんな外れを引いてしまうことなく、今夜の晩ご飯は美味しいトマトにありつけますよ!
美味しいトマトとは
美味しいトマトと言っても、味の好みは人それぞれだと思います。
糖度が高くて甘いトマトが好きだったり、酸味が強いトマトが好きだったりと、美味しいトマトの選び方を紹介するのは難しいものです。
私が思う「美味しいトマト」とは、甘みと酸味のバランス(糖酸比)が良く、水分をたっぷり含んだみずみずしいトマトです。
この条件を満たす、私が思う美味しいトマトを発見できるような方法を書いていきます。
美味しいトマトの見分け方① 色は濃すぎずムラがないものを
誰もが最初に注目するのは「色」だと思います。
では、次の写真の2つのトマトのどちらが美味しいトマトだと思いますか?
違いが分かりにくいかもしれませんが、左のトマトの方がより赤く見えると思います。
ですが、私がどちらか一方を選ぶとしたら右のトマトです!
トマトはある程度の赤さになると、それ以上は糖度があがらなくなります。つまり赤ければ赤いほど甘いわけではないのです。
では赤くなると何が変わるのか?
実は、「酸度」が赤くなるにつれて落ちていきます。
酸度が下がると酸味が落ちるので、赤くなりすぎたトマトは酸味が少なく、なんだか味気が無く感じてしまいます。
あまり色が薄すぎるのも酸っぱくて美味しくありませんが、真っ赤になる手前の少しピンクが残った感じがベストだと思います。そして、色ムラがない綺麗な色付きのものを選びましょう。
美味しいトマトの見分け方② へたで鮮度の良い物を選ぶ
美味しいトマトには鮮度の良さも欠かせませんよね!
鮮度が一番現れるのはへたの部分です。
へたがしおれたようになっているトマトは、見た目の通り収穫してから時間が経っているものになります。
へたが新鮮なものはあまり見られないかもしれませんが、できるだけ緑色が濃く、しおれの少ないトマトを選ぶようにしましょう。
美味しいトマトの見分け方③ お尻の放射状の線で糖度の高さが分かる
トマトの糖度の高さ、つまり甘さは、トマトのお尻で判断できると知っていますか?
次の写真を中心当たりのトマトのお尻に注目して見てみてください。
トマトのお尻から放射状に白い線が伸びているのが見えると思います。
この線を「スターマーク」と呼びます。
この白い線が長くくっきり出ているトマトは糖度が高いことが多いです。
- トマトは栽培時に与える水の量が少ないと糖度が上がる
- 白い線は水の通り道が枯れて白くなったもの
- 水が少なく、通っていないから白く枯れる
- 白い線が長い=水を絞って栽培された糖度の高いトマト
バケツ1杯の水に砂糖をスプーン1杯入れても甘さを感じにくいですよね。
ですがバケツ1杯ではなくなく、コップ1杯だったらどうでしょうか?
砂糖の甘さを感じやすくなると思います。
それと同じ事で、トマトも根から吸う水の量が少ないと糖度が高くなります。
吸った水の量の判断基準として「お尻の白い線」に注目してみてください。
美味しいトマトの見分け方④ 好みの品種を選ぶ
トマトの味は生産者の栽培方法によっても変わりますが、味の決め手となる一番大きな要因は品種にあります。
水分が多くてみずみずしいトマトや、果肉が分厚くて料理に向いているトマト、そして生食に向いた味の乗った甘いトマトなど、品種によって食感や味は様々です。
スーパーに並んでいるトマトには品種の記載が無いことが多いですが、もし記載されているのを見かけたら気にして見てみるのも良いですね。
自分好みの品種を見つけることができるかもしれません。
美味しいトマトの品種
- 桃色の果実に、桃のような甘さを持った品種として「桃太郎」と名付けられた。
- 桃太郎エイト、桃太郎ファイト、桃太郎セレクトなど、桃太郎の中にも多数の品種がある。
- 味が濃く、ゼリー状の部分が多いため、柔らかくて生食に向いている。
- 市場に出回っているトマトの大多数を占める。
- 果肉が固く、水分が桃太郎系のトマトより少ないため、トマトのゼリー状の部分が苦手な人でも食べやすい。
- 味の良さは桃太郎系に劣るため、生食よりも調理して食べる方が向いている。
- 熟しすぎても柔らかくなりにくく、日持ちが良い。
- 麗月は新しい品種で市場の評価が高く、流通量が増えつつある。
美味しいトマトの見分け方⑤ 硬さは柔らかすぎるものがNG
トマトを手に取った時に既に柔らかくなってしまっているものは、収穫してから日数が経ってしまっているか、熟しすぎているトマトなので、あまり日持ちしません。
鮮度が悪かったり、食べ頃を過ぎていたりするので、味もあまり良くないことがあります。
手に持った跡が付いてしまうくらい柔らかかったり、潰れてしまっているようなトマトは好ましくありません。
少し緑がかっていて硬いくらいのトマトでも、日が経つにつれて追熟(収穫後も熟し続けること)していくので、丁度食べ頃に食べることができます。熟しすぎているものよりは良いです。
美味しいトマトの見分け方⑥ 形の良いトマトは中身が詰まっている
この写真のように形の悪いトマトはあまり好んで選ばないと思います。当たり前ですが、それが正解です。
形が悪く、触った時に中に空間があり凹むようなトマトを「空洞果」と言います。
文字通り果実の中に空洞があるのです。そのため、果実表面も凹んでいたり、形が悪くなったりします。
空洞果はトマトの中のゼリー状の部分が上手く形成されず、スカスカになっている状態なので水分量が減ります。
みずみずしいトマトが好きな方は、できるだけ形が良くて中身の詰まっているトマトを選ぶと良いでしょう。
【最後に】美味しいトマトを見分けるコツを実践しよう
以上の6点を覚えておけば、スーパーでトマト選びに悩むこともなくなり、美味しいトマトにありつけるようになります。
この記事を読んだ主婦の方々!ママ友にじゃんじゃん話しちゃってください!!
トマト農家が書いているトマトの見分け方なので、間違った情報は書いていません。
普段からトマトを食べ比べているトマト農家が一番知っているとは思いませんか?
トマト農家の豆知識が少しでも為になりましたら、色々な人に話してみてください!