トマトは正しい追肥のやり方やタイミングを知っているのと知らないのとでは、収穫量に天と地の差が付きます。
特にトマト栽培序盤でぶつかる問題である、「追肥を始めるタイミング」は失敗しやすく、早すぎても遅すぎてもトマトの生育を阻害してしまうのです。
本記事では追肥を始めるタイミングだけでなく、追肥のタイミングをずらした方が良い場合の解説もしているので、読み進めることで追肥の失敗がなくなりますよ。
トマトは追肥のタイミングによって収量が激変する
トマトは良好な生育をするために肥料が必要不可欠であり、収穫量の多さにも深く関係してきます。
特に、トマトを植える前の元肥より、植えた後の追肥の方が重要で、追肥を始めるタイミングがトマト栽培の失敗しやすいポイントでもあるのです。
追肥がトマト栽培で失敗しやすいところでもありますが、正しいタイミングで追肥することができればトマトの収量を激増させるチャンスにもなります。
トマトの正しい追肥タイミングはトマト栽培の基本であり非常に重要な部分なので、次の章での解説を読み進めて理解を深めてみてください。
トマトの追肥を始める適切なタイミング
トマトは追肥を始める適切なタイミングが決まっていて、トマト栽培を成功させるためには必ず知っておかなければなりません。
基本的には適切なタイミングがありますが、例外として追肥のタイミングをずらした方が良い場合もあるので、適切な追肥タイミングと続けて解説していきますね。
基本的に3段目の花が開花する頃に追肥を始める
トマトの追肥を始める基本的なタイミングは、3段目の花が開花する時期になります。
3段目の花が咲く頃になると1段目の果実の肥大も進みつつあり、トマトが必要とする肥料の量が多くなってくるのです。
すると元肥だけでは栄養が足らなくなってくるので、このタイミングで追肥を始めてトマトの生育を助けてあげましょう。
追肥を始める際は下記の記事でも解説されているように、一度に多く与えず、できるだけ少量で多回数に分けて追肥をするようにするのがポイントです。
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追肥のタイミングをずらした方がいい場合も
トマトの追肥は3段目の花が開花するタイミングで始めるのが基本ですが、トマトの生育状況によって追肥を早めたり見送ったりする必要もあります。
3段目の花が咲く前に樹勢(樹の勢い、元気の良さ)が弱ってきたときには少し早めに、3段開花しても樹勢が強いときは少し遅らせて追肥をしましょう。
生育状況の判断が難しいと感じる方は、まずは基本の3段開花時に追肥を始めてみて、慣れてきたら生育状況を判断しながらの追肥をしてみてくださいね。
プランター栽培では少し早めの追肥でもOK
トマトを畑ではなくプランターで育てている場合、3段目の花が咲く前に追肥を開始しても問題ありません。
プランター栽培では畑よりも肥料の効果が持続しにくく、早めに元肥の効果が切れる可能性もあります。
仮に追肥が早すぎた場合でも畑よりも肥料成分を蓄える土が少ないので、肥料の効きすぎにもなりにくいです。
プランター栽培ではトマトの樹勢が強すぎる場合を除いて、3段目の蕾が膨らんできたら追肥を始めてみても大丈夫ですよ。
トマトの追肥タイミングを間違えるとどうなるのか
トマトは3段目が開花する頃が適切な追肥タイミングだと解説しましたが、追肥のタイミングを間違えるとどうなるのでしょうか?
結論からいえば、トマトには悪影響しかありません。
追肥のタイミングミスによりトマトにはどんな悪影響があるのか、追肥が早すぎた場合と遅すぎた場合に分けて解説していきますね。
追肥のタイミングが早すぎたときの症状と対処法
トマトは3段開花ごろから必要な肥料の量が増えてくるので、追肥が早すぎると肥料の量が多すぎて、葉っぱや茎ばかりが育ちすぎてしまいます。
葉っぱや茎ばかりが過剰に育ちすぎて樹勢が強くなると、花や実がつかない「樹ボケ」とよばれる症状になってしまうのです。
そして結果的に、トマトの収穫量が激減してしまうでしょう。
もし樹勢が強くなりすぎたときは、下記の記事にもあるように肥料の量を減らして樹勢が落ち着くのを待ちましょう。
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追肥のタイミングが遅すぎたときの症状と対処法
追肥が遅れてしまったときは、肥料の必要量が増えるタイミングで肥料が不足してしまうので、樹勢が弱って葉は小さく、茎は細くなってしまいます。
樹勢が弱すぎてもトマトは花と実をつけることができず、生育が止まってしまうこともあるのです。
これも追肥のタイミングが早すぎた場合と同様に、収穫量の減少に繋がってしまいます。
追肥の遅れで樹勢が弱くなってしまったときは、下記の記事でも解説しているように、一刻も早く追肥を始め、摘果によって樹への負担を減らしてあげましょう。
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トマトは追肥を辞めるタイミングにも注意
トマトは追肥を始めるタイミングが非常に重要ですが、追肥を辞めるタイミングも適切な時期があるのです。
具体的には、摘芯(主枝の成長を止める作業)に向けて少しずつ追肥を減らしていき、摘芯後には追肥を辞めてしまいます。
追肥を止める理由は、摘芯をすると主枝が伸びなくなり、肥料の必要量も少なくなるからです。
肥料の必要量が少ないのに追肥を続けてしまうと、溢れた肥料で果実の質が落ちたり、割れたりするので、追肥を辞めるタイミングの遅れにも気を付けましょう。
ただし、摘芯をするまでは多くの肥料を必要とするため、追肥を辞めるタイミングが早くなりすぎないようにも注意が必要です。
トマトの追肥に使いやすいおすすめ肥料
本記事で解説してきたように、トマトの追肥は始めるタイミングと辞めるタイミングが重要なので、効き目が早く出て長く続きすぎない液体肥料が適しています。
さらにトマトが必要とする肥料成分がしっかり含まれているものとなると、肥料選びが難しく感じるかもしれません。
ので、追肥に使う肥料に迷ったときは、まずは「やさい肥料」という商品を使ってみることをおすすめします。
トマト農家が使うような専門的な肥料まで含めて探せば「やさい肥料」が最適とは言えませんが、家庭菜園用であれば最適クラスの液体肥料です。
トマトに不足しがちな成分(微量要素やカルシウムなど)がしっかりと含まれていて、家庭菜園でよくみられる尻腐れなどの症状を緩和できます。
他の商品にしても良いのですが、トマトには微量要素やカルシウムといった成分が必要不可欠なので、悩むくらいであれば「やさい肥料」で間違いありません。
他の肥料を選んぶ場合でも、下記の記事で解説しているように、微量要素やカルシウムなどトマトに必要な成分が不足しない肥料選びをするようにしましょう。
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トマトを上手く育てるためには追肥が必要であり、正しいタイミングと方法で追肥ができて初めて肥料の効果が発揮されます。
あなたが本記事で知識を付けることなく、間違った方法とタイミングで追肥をしていたらトマト栽培は失敗していたかもしれません。
トマト栽培を成功させてたくさんトマトを収穫するためにも、まずは栽培序盤の壁である、追肥のタイミングを攻略していきましょう。
本記事で解説した追肥の基本タイミング「3段開花時」を守っていれば、極端な失敗はなくなるので、必ず守って追肥をしてみてくださいね。
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